
二学期の研修旅行のときのことでした。娘の寝ている間に荷物の中に入れておいたお金がなくなっていました。娘は自分の不注意なので、これからは自分でも十分に気をつけると反省していました。三学期になって担任の先生から私に呼び出しがあり、雪の中を七時間かけて行きました。先生は、「娘をこの学校に入れたのは間違いではなかったか」といわれ、びっくりして、「なぜですかしと聞きますと、「娘が他人の部屋にだまって入ってくる」と、同僚の子供さんが、話しているということでした。
娘に尋ねると、「私は絶対そのようなことはしない、ちゃんとノックしてハイと部屋の人が出てきてから入る」といいます。そして、「耳が悪いため」と弁解しても理解してもらえないのです。また先生がそれをうのみにしているとは情けなく思いました。主人が先生に、「入試願書を出したときに、感音性難聴と書き添えて出したのになぜですか。そのときにも何もいって下さらなかったではありませんか。本人はその気になって勉強に専念しているのですから、卒業させて下さい」と頼みました。
二年生になって担任の先生から、「実習先で困ったことがおこった」といってきました。それは娘が保育園で実習しているとき、「園児が、戸に手をはさんで泣いていることに気がつかずにいた」というのです。そこで園長先生と会い、娘の失態を夫と一緒にあやまりに行きました。「綾乃さんではなく、以前にそういうこともあったので、実習生を受け入れる保育園側としても、気をつけているのですよ」というお話しでした。学校側は、保育園でのことを娘がしたことだと思い込んでいるらしいので、本当に残念でなりませんでした。
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